角膜潰瘍(デスメ膜瘤)-結膜回転フラップ法

角膜潰瘍とは、目の表面、角膜に傷を負った状態です。角膜自身には欠陥が発達しておらず、皮膚のように怪我をしても自力で治癒する能力が乏しい少し変わった組織です。

角膜潰瘍(デスメ膜瘤)-結膜回転フラップ法

ですので、シャンプーや喧嘩、自虐(鼻などの皮膚炎から、鼻を掻こうと手を出したり、床にこすったりして目の表面を傷つける)により、角膜に傷がつくと、深い傷の場合自力の治癒力よりも、細菌などの酵素により溶かされるスピードが勝り、だんだん傷は深くなっていきます。

傷が浅ければ、眼薬で治せるのですが、角膜全体の60%の深さにまで達した傷は、一般的には手術が必要になります(この場合、放置すると眼球破裂に至る可能性が高くなってきます)。

上段の写真は重度の(深い)角膜潰瘍であり、デスメ膜という角膜のもっとも奥深い層まで傷が達してしまい、眼球破裂直前の状態で、眼圧に押されたデスメ膜が圧迫され、イボのように角膜表面に押し出されている状態です。これは非常に危険な状態で、もう少し病院に来るのが遅れていたら、眼球破裂という最悪の結果に至っていたでしょう。

中段はそれに対し、結膜回転フラップ法という手術を行ったもので、角膜に血管がないのなら、血管豊富な結膜を薄く剥いで、これで傷を覆い、結膜から伝わる血管(血液)によって傷を治すという意味合いの手術です。角膜表面に髪の毛ほどの細い糸を使って、結膜を縫い付けてあります。

下段は角膜表面の傷がふさがり、フラップ(結膜からの橋渡し部分)の余分な部位を取り除いたところです。とは言え、傷は治り、視力も維持できますが、傷をふさぐために覆った結膜はある程度残ってしまい、少なからず視力の妨げにはなってしまいます。できれば手術ではなく、眼薬で治すほうがよいのはもちろんで、このためには早期発見、早期治療が鉄則です。

眼をしょぼしょぼさせたりなどの、角膜潰瘍を疑わせる症状があったら、すぐにご相談ください。

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