椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニア

最近ダックスフントが多くなったために、クローズアップされる機会が多くなってきた椎間板ヘルニアです。現に手術も年々増加しており、以前は年に1,2例程度の手術数だったのが、最近は毎月のように椎間板ヘルニアの手術が飛び込んできます。

これはダックスブームから5,6年たち、中高齢の太ったダックスフントが巷にあふれかえっているためではないかと思うのですが、以前からは想像できないような数の椎間板ヘルニアの患者さんがやってきます。

椎間板ヘルニアは非常に大雑把な表現をすると人間でいうぎっくり腰で(というと、本当に大雑把で、語弊があるのですが)、人間と違うのは、人間は腰が痛いという時点で病院に行くのに、犬の椎間板ヘルニアは「痛み」の段階では結構我慢してしまい、飼い主さんが気付きにくく、「麻痺」などの神経症状にまで至って、ようやく飼い主さんが気付き、病院に連れてこられる機会が多いので、人間での椎間板ヘルニアに比べると、重度のものが多いです。

椎間板とは背骨と背骨の間のクッションのようなもので(これまた大雑把な表現ですが)、これが脊髄側に飛び出して、神経を圧迫し、痛みを感じたり、ひどい場合には下半身不随になったり、という病気です。

完全麻痺にまで至ってしまうと、自力排尿ができなくなってしまい、これにより腎不全に至ってしまうことが多いので、こうなると生きていくのはなかなか難しいということになります。

手術にもリスクが伴いますので、すべての椎間板ヘルニアを手術するわけではなく、ほとんどのものは内科的な治療やお灸、リハビリなどで治療をし、これでも治すことが困難であろうものを手術するということになります。今年来られた椎間板ヘルニアの患者さんでみると、大体90%の患者さんは内科的な治療で、残り10%の患者さんが手術に至ったというところです。

椎間板ヘルニア

薬やお灸、リハビリで治せるものは何も手術をする必要はなく、この見極めもなかなか難しい病気ではあります。いちばん上の写真は、椎間板ヘルニアが疑われた患者さんの背骨のレントゲンで、矢印の部分の脊椎間(背骨と背骨の間)が狭く、この部位での椎間板ヘルニアが疑われました。次のレントゲンは、その患者さんに脊髄造影検査を行ったところで、上の写真で疑った部分は実はスムーズに造影剤が流れ、実際椎間板ヘルニアが起こっていた場所はかなり尾側の脊椎間だったというものです。

このように手術前に脊髄造影検査を行うことにより、より深刻な病変部を探し、より手術による改善の高い場所を探すことになります。

手術の写真はさすがに生々しすぎるので、載せられませんが、下段2枚の写真は両後肢が完全に麻痺し、立つことどころか、排尿もできなくなっていた患者さんで、手術後1月くらいたち元気に後ろ脚で立って歩けるようになったところです。

一番下の写真は、しっぽを振って外を眺め、飼い主さんに「早く帰ろうよ~」とアピールしているところです。

ただ、誤解していただきたくないのは、手術さえすれば必ず、こんなに元気に歩けるようになるというわけではなく、中には手術を行ってもほとんど改善しない子もいますし(重度、場所、症状が出てから手術までの時間などによります)、場合によっては進行性の脊髄軟化症という状態に至り、数日で死にいたることもある、怖い病気だということです。

ですから、薬で治せなかったら、手術をすればいい、などという軽い話ではなく、やはり極端な運動過剰、肥満、余計なおやつの摂取などを避け、この病気にならないようにするのが最も重要です。

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