脛骨粗面剥離骨折

人間の赤ちゃんの頭蓋骨が生まれたとききちんとくっついていないように(というのとは本当はちょっと違うのですが)、犬や猫の骨も、成長期はまだ完全に骨化していない成長版という部分があります。

この部分が成長とともに伸び、成長期が終了すると閉鎖して、完全な骨になります。

レントゲンではこの成長版は、まるで骨折線のように見えてしまいますので、この部分に骨折などが起こると、診断が困難な場合もあります。

ですから、落下事故などで歩き方に異常が出て、病院でのレントゲン検査で異常がないと診断されても、3日くらい経過した後も歩行の異常が残る場合は、精密なレントゲン検査が必要であり、けして様子を見て良いものではありません。

左のレントゲンは飼い主さんが抱っこしていたところから、急に飛び降り、それ以降歩行異常を示し、歩くことはできても、症状の改善がなかったという症例です。

骨折の手術は基本1週間以内に行うというのが鉄則であり、全身状態の異常がないことを確認し、すぐに手術を行いました。

右のレントゲンが手術後2カ月経過し、ほぼ完治した状態で、おそらく一般の方にとっては、このレントゲンで金属が入っている場所で、ようやく折れていた場所がなんとなくわかるという感じではないかと思われます。

手術は2本の細いピン(金属の棒)とそれを補うテンションバンドというワイヤーで剥離した骨を元の位置に押さえつけてある状態です。

このレントゲン写真の1週後、ピンとワイヤーを抜く手術を行い、治療を終了しました。

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